
全国の道路やコンクリート構造物などの調査・診断を行っている株式会社ウオールナット(以下、ウオールナット)では、数百GBにおよぶ大容量の調査データを、現地から本社へとスムーズに送信するためDIRECT! EXTREMEを利用している。その背景と経緯について、詳しく伺った。

ウオールナットについて
水路トンネル、道路トンネル、道路下、農業施設、ダムなどのコンクリート構造物の非破壊調査をはじめ、ドローンレーダやAIソフトといった調査機器の研究開発、技術提供、機器販売などを手がけるウオールナット。“不可能”“できない”を可能にする技術で、土木構造物の調査・診断をはじめ、ソフトや機器の提供を通じて社会インフラの維持・整備に貢献している。
調査現場から大容量の測定データを本社へ送るためDIRECT! EXTREMEを利用
DIRECT! EXTREMEの利用状況について教えてください。
当社では、自治体や一般企業からの依頼を受け、全国各地にある道路や路面下をはじめ、トンネル、電力ダム、水路、護岸・堤防などの土木構造物の調査・診断を請け負っており、調査の際、現場で測定したデータを本社の分析担当者へと送るのにDIRECT! EXTREMEを利用しています。
具体的にはどのような種類のデータを送っているのでしょうか。また、どのくらいの容量になるのでしょうか。
送信するデータは、各種測定器で取得したデータとなりますが、高精度な画像データが多く、容量は1日の調査で数百GBのデータになることも少なくありません。
大容量データの高速かつ安定的な送信環境を実現
DIRECT! EXTREMEの使い勝手はいかがでしょうか。
日本全国に設けている出張所だけでなく、様々な地域の宿泊施設などからデータを送信することも多いのですが、Webブラウザだけで簡単かつ安定的に大容量のデータを高速で送信できます。

以前、別の送信サービスを利用していたときは、スタッフが測定作業を終えて宿泊施設に戻ってから送信を開始し、そのまま翌朝までかかることもあったのですが、同じぐらいの容量のデータをDIRECT! EXTREMEであれば数時間で送れます。
さらに送信が高速なので、データを圧縮せずに送れるのも助かっています。データを圧縮する場合、前処理や受信後の後処理が必要となるからです。通信エラーやデータ破損なども発生しないので、DIRECT! EXTREMEを使うことで、データのやり取りに関するトータルの処理時間が短縮されました。
また、実際に使っていて便利だと思うのは、データの送信中にPCで別の作業ができることです。これまで使っていた転送サービスでは、送信中にPCのパフォーマンスが極端に遅くなったり、マウスポインタが砂時計になってほかの操作ができなくなってしまったりすることもありました。DIRECT! EXTREMEの利用時にそのような状態になることはなく、メールのやり取りなどPCを操作することが可能です。
現場の負担を軽減するために高速ファイル転送サービスの導入を検討
DIRECT! EXTREMEを導入した経緯を教えてください。
以前、有料のファイル転送サービスを導入していたのですが、同サービスの終了にともない、一時的に無料のファイル転送サービスを利用していました。
しかし、無料のサービスには高速の転送機能はサポートされておらず、送信エラーが発生して送信が中断してしまうこともあったので、そのような状況を改善し、高速かつ安定した転送が可能なDIRECT! EXTREMEを導入することにしました。

調査の全行程終了後、持ち帰るなど測定データをまとめて処理するのではなく、調査したその日のうちにデータを送る必要があるのでしょうか。
調査対象や内容にもよるのですが、調査を開始してから、分析結果を報告するまで場合によっては数か月の期間がかかることもあります。
調査結果に問題がまければ良いのですが、時間が経過すると大きな災害につながりかねない結果が見つかることもあり、できるだけ早く結果を報告しなければなりません。そのためにも、調査データはできるだけ早いタイミングで分析担当者に引き渡す必要があります。
速度と運用負荷以外に、転送サービスを選定する際の要件などはありましたか。
数百GBの大容量のデータ転送をサポートしており、高速に転送できることは当然として、当社の場合、データの送信が発生するタイミングにムラがあるので、頻繁に利用する月もあれば、ほとんど利用しない月もありバラバラです。そのため、定額制ではなく、従量制で利用できるサービスのほうがコストを抑えられると考えました。
そのほか、暗号化など通信に関して適正なセキュリティ対策が施されていることも要件でした。
トライアルで複数のサービスを比較し、総合的な判断で採用を決定
DIRECT! EXTREMEを採用した理由を教えてください。
いくつかのサービスをトライアルで試し、実際に大容量のデータを送信して比較検討した結果、総合的にDIRECT! EXTREMEの導入を決めました。具体的な選定のポイントは、次の通りです。
- 高速転送が可能で、使い勝手が良い
- 従量制でコストを抑えることができる
- 通信経路が暗号化(SSL/TLS)されている
- 送信時にコンテンツが自動で暗号化(AES)される
- サービス開発・提供会社である日本ワムネットの実績が豊富なので安心
日本ワムネットへの評価
今後の展開予定があれば教えてください。
自動化機能などを利用して、データのやり取りに関する作業をさらに効率化・省力化すること。また、ほかのデータのやり取りに関しても検討していきたいと考えています。
最後に、日本ワムネットへの評価と期待があればお聞かせください。
導入検討時からきめ細やかなサポートをしていただけたので、とても助かりました。これからもコストパフォーマンスに優れ、安定して利用できるサービスの提供を期待しています。
取材日時 2023年6月
企業概要
社名 | 株式会社ウオールナット |
代表者 | 代表取締役 齋藤 豊 |
本社所在地 | 東京都立川市幸町1-19-13 |
創立 | 1993年7月16日 |
資本金 | 3,000万円 |
従業員数 | 44名 |
事業概要 | 機器開発/電子計測機器設計・製造、測量/地質調査/建設コンサルタント、建設業 |
ホームページ | https://walnut.co.jp/ |